自分を知る 他人を知る

「自分を知る」ことができた分だけ、同じ深さで「他人を知る」ことができる。
そう思っています。

『ああ、この人は自分のことをよく知っているな』

そう感じる人と出会うと、なぜか共感の深さが違い安心感が広がります。
これは資格を持っているとか、職種によってとか、そういうものではありません。

専門の資格を持っていても『この人わかってないな』と思う人もいれば、特別な勉強を積み上げているわけではないのに『この人すごい!』と感じさせる人もいる。
その違いは、知識や経験のあるなしではなく、自分を知ろうとする人かどうかにある…と思うのです。

自分を知ろうとする人は、自ずと他人を深く知ることができるようになっているのです。
それには「深く思考する」ことが必要。
深く思考するとは、漠然とした問いを自分なりに深く掘り下げて、本質を導き出そうとする力です。
これはちょっとした訓練が必要なのですが、今はそれがとても難しい時代なのです。
(家族成育カウンセラー養成講座では、漠然とした課題の問いを出しますが、皆さんの思考がどんどん深くなっていくことがとても興味深いです❣️)

今の社会は「自分を知ること」も「深く思考すること」も、とても難しい時代。
なぜなら私たちがウエイトを置く社会の中では、資本主義の考え方をベースに、効率的に、効果的に、数字を出せる人が有能だと評価されるので、深くじっくり考える暇を与えられないからです。

大量の情報を反射的に判断し続け、次々と起こる問題をさばいていく、そして、他人に対して論破できる人が価値があるとされるのです。
ところが、家庭や恋人、親子といった親密な関係を育まなければいけない場面になると、いくら社会で有能と評されても、驚くほど幼い。
相手の立場を想像し、相手の気持ちに深く共感することができないし、自分の感情をコントロールできない、まるで幼児のようになってしまうのです。

そう、一人の人の中に、社会性を発揮して難しい問題を次々と対処していく人格と、幼児のような心の発達段階で止まってしまっているという人格が共存しているのが、現代の特徴です。
まるでジキルとハイドのような、極端な二面性を持ち合わせた大人が増えているのです。

人のつくられ方を知る。

これは、これからの時代、とても大切な教養です。
大量の刺激と素早い判断が求められる時代には、放っておくと表層的になりがち。
だからこそ、あえて「じっくり思考する」「自分を知る・他人を知る」ことが必要なのです。
そのバランスこそが、大切な家族を健康に育み、仕事で成果を出す人材になることを可能にするのです。

家族は育てるものです。
そして、幾つになっても育て直しができることを知って欲しいなと思います。

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